お客様の声

要件ヒアリングから3ヶ月でスピード開発、BizMobile Go!「カスタムブラウザ」が全国200拠点の無人端末 不正利用ゼロを実現

Keeyls株式会社 様

Keeyls株式会社

今回は、鍵のクラウド管理サービス「KEY STATION」を提供するKeeyls株式会社(以下、Keeyls)様が、無人での鍵受け渡しサービスにおいて「BizMobile Go!」をどのように活用されているかについて、同社CTO 望月直紀様に伺いました。

KEY STATION × BizMobile Go! 導入サマリー

課題

全国設置の無人端末で、いたずらによる不正操作のリスクが顕在化。遠方への現地訪問が頻発し、手作業設定による工数とヒューマンエラーが深刻化していた。

導入のきっかけ

既存Webサービスを活かしながら端末管理を強化したいが、他社MDMでは「かゆいところに手が届かない」状態。新規機能を開発できるIoT-EXへ依頼。

開発ポイント

IoT-EXが特定URL以外へのアクセスを遮断する「カスタムブラウザ」機能を約3ヶ月で新規開発。初期費用不要のライセンスモデルで導入ハードルを低減。

導入効果

導入後、不正操作を完全防止。遠隔管理で現地訪問も激減し、設定の一括適用でヒューマンエラーも防止できるように。その後、6年間の安定稼働で顧客満足度向上、全国200箇所への展開を実現。

今後の展開

新たにプリンター連携機能を追加し、継続的な機能強化を実現。「鍵管理のインフラ化」を目指し、設置場所をさらに拡大している。

BizMobile Go!が支える 全国200箇所の無人鍵受け渡しシステム

Keeylsが提供する「KEY STATION」は、マンションやホテル、オフィスビルなどでの鍵の受け渡しを無人化するサービスです。現在は、全国約200箇所に設置されたタブレット端末にBizMobile Go!が導入されており、端末の遠隔管理やセキュリティ確保を実現しています。

設置場所ごとに最適な設定を一括適用し、ブラウザの制限機能やユーザーデータの自動削除により、安全かつ効率的な運用を支えています。

「KEY STATIONは『鍵のクラウド管理』というコンセプトで、全国約200箇所で安定稼働しています。BizMobile Go!を導入したことで、従来の端末トラブルがほぼゼロになり、遠隔管理も実現しました。

お客様からは『チェックインがスムーズ』『対応が迅速』といった評価をいただけるようになり、特に宿泊施設様からの信頼も大きく向上しています」(Keeyls CTO 望月直紀様)

CTO 望月直紀様

主な設置場所は「駅」と「宿泊施設」。
社会環境によって、変化したサービスの価値

KEY STATIONは現在、駅や宿泊施設を中心に、マンションのエントランスや小学校、カラオケ店の受付、各企業様の執務室などで広く設置されています。望月様は、サービスの普及とニーズの変化について次のように語ってくださいました。

「東京メトロや大阪メトロなどの駅では、KEY STATIONはお客様が鍵を受け取って目的の場所へ向かうための拠点として利用されています。その他、特に導入が進んでいるのが宿泊施設です。そこではKEY STATIONが無人フロントの役割を担い、本人確認システムと連携させることで、スタッフがいなくても安全にチェックインできる環境を実現してきました」(望月様)

また、宿泊施設での導入が顕著に増加している背景には、社会環境の変化も影響しているといいます。

「コロナ禍では『非対面・非接触』という価値観が見直されました。それまで『人がいないこと』がデメリットと捉えられがちでしたが、パンデミック以降は『人との接触が少ない』ことが好印象につながるように。その結果、特に宿泊施設からの引き合いが増加し、サービスの価値が再認識されている状況です」(望月様)

「端末へのいたずら」が発生。
無人運用における信頼性が問われる事態に

コロナ禍によって新たな価値を見出されたKEY STATIONでしたが、2019年ごろ全国各地に設置された無人端末の運用において、事業の信頼性を根本から揺るがす重大な問題に直面していました。

「コンビニなどに設置していたAndroidタブレットが、想定外の使い方をされてしまう問題が発生していたのです。KEY STATIONを設置していたコンビニのオーナー様から『店内で不適切な動画が表示されている』と連絡をいただいたことも。端末操作の知識のある人が勝手に画面固定を解除して、動画共有サービスの画面などを開いてしまうケースが散見されていました」(望月様)

Keeylsのサービスは、宿泊施設や不動産など、信頼性が求められる業界で利用されています。こうしたトラブルは単なるいたずらで済む問題ではなく、サービスの信頼性を損ない、クレームや契約維持リスクにもつながる深刻な問題だったのです。

さらには、端末管理において、もう1つのセキュリティリスクが発生していました。

「端末の入力履歴を消去する設定を従業員が忘れてしまうと、前のお客様の情報が画面に表示されたままになる恐れがあります。これにより、パスポート番号などの個人情報が次の利用者に漏えいするリスクが生じ、個人情報保護法に抵触しかねない懸念がありました」(望月様)

こうしたヒューマンエラーに関する課題は、事業拡大に伴う設置台数の急増によって、さらに事業運営を圧迫していたと望月様は語ります。

「当時はすべて手作業。1台30分から1時間かけて設定していたものが、日々10台単位でキッティングしなければならない状況でした。しかも他の業務もある中での単純作業ですから、チーム全体の生産性を著しく低下させていたのです」(望月様)

タブレットの設置風景

導入コストを抑え、既存のWebサービスをそのまま活かせる点がBizMobile Go!導入の決め手に

深刻化する課題に直面したKeeylsが打開策として検討したのは、MDM(モバイルデバイス管理)ソリューションの導入。しかし、導入には「既存のWebサービス資産をどう活かすか」という課題がありました。

「すでに運用していたWebチェックインシステムをそのまま活かせる方法はないかと模索していました。アプリ開発も検討しましたが、リソースもコストも確保するのが難しい。さまざまなMDMサービスを検討しましたが、既存のシステムを使えなかったり、コストが高すぎたりと、正直かゆいところに手が届かない状態だったのです」(望月様)

そんな中、活路を見出したのがBizMobile Go!との出会いでした。Keeylsは、BizMobile Go!を運営するIoT-EXに、「端末で動画共有サービスなどが見られないようにしたい」「前のユーザー情報が残らないようにしたい」という具体的な悩みを相談しました。

IoT-EXは課題解決のため、特定URL以外のアクセスを遮断し、ブラウザ履歴を自動消去する「カスタムブラウザ」機能の新規開発を提案。既存Webサービスを活かしながら端末のセキュリティを確保する、まさに理想的な解決策が導入の決め手になったのです。

新規機能「カスタムブラウザ」をわずか3ヶ月でスピード開発

IoT-EXとKeeylsの協議によって、開発が決まった「カスタムブラウザ」機能。新規機能にも関わらず、わずか3ヶ月で開発が完了し、相談から半年程度で本格導入が実現しました。

「フルスクラッチで自社開発すると半年以上はかかるところを、わずか3ヶ月で実装できた技術力には感銘を受けました。また、ご提案いただいた初期費用不要のライセンスモデルは、特に我々のようなスタートアップにとって導入の大きな後押しになりました。新サービス展開時の資金的なハードルを大幅に下げてくれたと思います」(望月様)

さらに、「発注者と受注者」という枠を超えたパートナーシップを築けたことも評価いただきました。

「開発期間中も、こちらの要望を一方的に伝えるのではなく、IoT-EX社から『ここをこうすれば、もっと使いやすくなりますよ』『この機能も追加してみては?』と改善提案をいただきました。まるで同じチームのように一緒に完成形を作り上げていくプロセスが素晴らしかったですね」(望月様)

カスタムブラウザ画面

いたずら完全防止でセキュリティ向上。
さらに運用負荷の大幅削減を実現

BizMobile Go!の本格導入後、その効果はセキュリティ向上と運用負荷の大幅削減の両面で顕著に表れました。

「セキュリティ面では、カスタムブラウザ機能によって、端末へのいたずらはゼロになり、不適切なコンテンツ表示などのトラブルが発生しなくなりました。

さらに、端末の自動復元機能によって、前のユーザーのデータが残らない仕組みが構築され、個人情報の保護も強化。ホテルや施設からの信頼も大きく向上しています」(望月様)

また、これまでスタッフが手動で行っていた設定管理や、負担の大きかった現地訪問も大幅に削減。特に北海道や沖縄など遠方の設置場所で端末に問題が発生した際でも、BizMobile Go!の遠隔管理とリモート操作機能により、オフィスから即座に対応できるようになりました。

「おかげで、現地訪問によるコストが大幅に削減できましたね。同じ設定を複数の端末に一括適用できるようになり、ヒューマンエラーも圧倒的に減りました。

以前は現場へマニュアルを配布し、それに従って設定してもらう方法でしたが、BizMobile Go!導入後は、きちんと設定すれば同じ内容が確実に適用されるという安心感があります。

導入から6年近く経過した現在も、200台規模で安定稼働を続けており、その信頼性には大変満足しています」(望月様)

さらなる「鍵管理のインフラ化」を目指して、新機能「プリンター連携機能」を導入予定

現在、IoT-EXとKeeylsの間では宿泊施設からの具体的な要望に応える形で、新機能「プリンター連携」の開発も進行しています。

「宿泊施設から、スマートロックで入室する際のパスワードやQRコードを紙に印刷したいというニーズがありました。

例えば、1階でチェックイン後、4階の部屋に行く途中でパスワードを忘れてしまうことがあるため、手元で情報を確認できると便利なのです。プリンター連携機能はすでにほぼ完成しており、2025年4月以降から提供を開始します。IoT-EX社には親身に対応いただき、テスト中の課題にも迅速に対応してもらいました」(望月様)

Keeylsが目指すのは、「鍵の受け渡しのインフラ化」です。現在は宿泊施設が主力ですが、今後はランドリーや不動産の内見などへの展開も検討しています。

「スマホのバッテリーが切れそうなときにコンビニで充電するのが当たり前になったように、鍵の管理で困ったときに『KEY STATION』と想起されるようになることが目標です。今後もその目標を叶えるための強力なサポートとして、BizMobile Go!を利用していきたいです」(望月様)

本取材にご協力いただき、誠にありがとうございました。BizMobile Go!は、これからもお客様の期待とご要望に応え、皆様のビジネスを支えてまいります。


Keeyls 様のご紹介

Keeyls株式会社 社訓
Keeylsのオフィスに掲げられている社訓

Keeyls株式会社様は、「幸せな時間を、1秒でも多く」をミッションに掲げ、人々が活き活きと働き暮らすためのインフラを構築するための第一歩として、鍵のシェアリングのサービスを始めとして、これまでにない新しいサービスや不動産等のストックの有効活用を実現し、新たな価値を生み出すことにより、眠っている不動産や金融資産を、経済成長につなげるためのサービスとして、展開していきます。

Keeyls株式会社

創業年月日:2015年4月21日
本店所在地:東京都港区新橋2丁目16番1号 ニュー新橋ビル 9F
従業員:30名
代表者:代表取締役CEO 大貫 功二
資本金:8760万円(資本準備金含む)
URL:https://keeyls.com/

(2025年5月15日現在)

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